栄光冨士の最大の特徴はレギュラーから 高級酒まで全部東北生まれの10号酵母で醸しています。 酒母は全品高温糖化です。 杜氏さんは、南部杜氏の熊谷氏が季節になると岩手からやってきます。
蔵の歴史は非常に古く、創業300年を数えるそうです。 言い伝えによりますと加藤清正に由来しているそうです。 いかにも歴史を感じさせられる古めかしい佇まい、 母屋の玄関を入りますと、当時使ったと思われる やりが飾られております。
仕込水は、赤川水系の水道水を使っております。 水道水と言っても、上流に町が無く日本一綺麗な水道の 水と言われているようです。 しかし、今月山で月山ダムが工事中ですのでその後また 昔の井戸水に変えるかもしれないとのことです。
去年、吟醸酒専用のしぼり機械を数千万円で導入しました。 ですから、他の酒の香りなどが混ざることなく 高品質の吟醸酒が生産されると思います。
栄光冨士の立地する大山町は昔、灘、伏見と並ぶ日本3大酒の産地でした。 人口2万の町に50数件の蔵元が軒を連ね、おおいに賑わったそうです。 当時は新潟の業者も列をなして仕入れにきたそうです。 明治の大火でほとんどの蔵が焼失し、第2次大戦で整理統合され 今では、4件の造り酒屋を残すのみとなりました。
全般的に香りが控え目で水のごとく呑める酒を目指しているようです。