1965 Ch.ラトゥールを飲みました。
泣く子もだまる五大シャトーの一つです。
このワイン、創業間もない頃(昭和50年頃)、社長がワインに傾倒してしまい、在庫していたものです。
地下のワイン庫にあったのは知っていましたが、コルクが痛んでいたようでした。
3月31日の棚卸しのときに、確認していたので、社長にそれを話したところ、先ほど店先でいきなり空けてしまいました。
店にあった安物のコルク抜きで開けます。(^^;)
大事にとっておいたのかと思えば、突然開栓したりと、こうと決めたら行動の早い人です。
売り物にならないとわかったとたん、「飲む!」決めたようです。(^^;;)
なんとかコルクを折らずに無事に抜くことができました。
少し漏れていたせいもあってコルクには随分ワインがついています。
緩くなっていたのかもしれませんね。
グラスもその辺にあったのを使っていました。
スタッフも興味津々。
早速私も飲んでみました。
デキャンタージュも済ませて、少し時間をおきました。
コルクがかなり痛んでいて、液面も下がっていたのでダメかなと思ったのですが、どうしてどうして、意外にも良いです。
香りは老酒というか、醤油のような焦げた香りもあり、色は茶褐色。エチケットはカビやらでぼろぼろです。
抜栓したときは、ビンから香りがふわっと広がりました。
驚きました。
ヴィンテージとしては1965はそんなに良い年ではないようです。
市場価格は7万円くらいからでしょうか。
だんだん甘い香りに変わってきました。
レフォールド ラトゥールは何度か飲んだことがあるのですが、ただのラトゥール(でいいのか? ^^;)は初めて飲みました。
余韻が驚くほど長くて、40年も前のワインなのにきちんと飲めました。
味わいもそうですが、とにかく香りが素晴らしい!
こんなにボリュームがあって、まろやかで複雑な香りは今まで経験がありません。
香りは80年代のアマローネも似たような香りがしました。
でもこっちのほうが、ずっとずっとふくよかです。
時間が経ちましたが、本当に香りが変わっていきますね。
ワインが眠りから覚めるとはよく言ったものです。
味も変わってきました。
まるで生き物みたいです。
40年も経っているのになんでこんなに香るんだろう。
そんでもってその香りの綺麗なこと。
味だって酸化してだめなのかなと思ったのですが、そんな感じはしません。
非常に良い経験をしました。
死ぬまでにこういうワインをもう一回楽しんでみたいものです。