出羽桜酒造さんにお邪魔しました。 この日見学させて頂いたのは天童本社の工場です。 (私がお手伝いさせていただくのは山形工場です)
酒造好適米ですが出羽桜は一等米から三等米まで使っていました。 三等米のほうが当然品質が落ちてしまうわけですが、 それを選米機にかけて良いところを選んで使うそうです。
米の精米歩合も高くて、3年ほど前からコンピュータ制御の 精米機を導入したそうです。米を放冷機にいれるときは人が担いで運んで手で入れます。 これには理由があるらしくて、水の吸わせ具合などを 人の手で感じとるためのようです。
この蔵はとにかく米を大事にする蔵です。仕込水は地下水をくみ上げて使用しています。 飲んでみましたが私が住んでいる酒田よりも旨いです。 余談ですが、酒田の水道水は最上川の水をくみ上げています。 内陸から流れてきた水を浄化して使っていますので 旨くありません。麹室はたくさんの部屋に分かれていました。 吟醸は箱麹を使用しています。
酒母室は昔ながらの蔵を使用していましたが、 地盤沈下で蔵の奥のほうが斜めに傾いていました。 出羽桜では酒母は全て速醸もとです。 香りを嗅いでみましたが、日数が進んでいるものは
醗酵が進んでいるらしく、よい香りがします。
以前みなさんにお知らせしたとおり出羽桜では手のかかる 瓶殺菌を行っています。 ダミー瓶をいれて温度をみながら行っています。 回収した再生瓶は割れてしまう可能性が高いので、
瓶殺菌には使用しないそうです。 瓶殺菌の温度は約65℃前後だそうです。
貯蔵室も吟醸造りが多い蔵らしくしっかりしています。 4年程前に増設した貯蔵庫はかなり大きく建物の中が全て冷えています。 この他にも貨物列車を改造したような貯蔵コンテナが
10台ほどならんでいました。