年に一度、広島県の酒類総合研究所(旧醸造試験所)で行われる、杜氏の腕比べともいえる全国新酒鑑評会の結果発表が5月21日にありました。
出品点数は981点、うち入賞酒484点、金賞酒252点でした。
今年も山形県は成績が良く、県別では昨年につづきおそらく全国3位以内の成績のようでした。
当店取扱銘柄で受賞したものは下記のとおりです。
☆は金賞受賞、☆なしは入賞です。
初孫 東北銘醸株式会社 ☆
上喜元 酒田酒造株式会社 ☆
清泉川 株式会社オードヴィ庄内
東北泉 合資会社高橋酒造店 ☆
麓井 麓井酒造株式会社 ☆
松嶺の富士 齋藤大輔 ☆
出羽桜 出羽桜酒造株式会社 ☆
出羽桜 出羽桜酒造株式会社 山形工場 ☆
奥羽自慢 佐藤仁左衞門 ☆
やまと桜 合名会社佐藤佐治右衛門 ☆
鯉川 鯉川酒造株式会社 ☆
栄光冨士 冨士酒造株式会社
くどき上手 亀の井酒造株式会社 ☆
花羽陽 株式会社小屋酒造 ☆
まず、なんといってもうれしかったのが古豪「初孫」の復活です。初孫は鑑評会の通算成績が山形県内でもNo.1の蔵元で、鑑評会は金賞を獲って当たり前、落とすとニュースとまで言われる技術力の持ち主です。
昨年、一昨年と連続して金賞を逃してしまいましたが、今年は見事に復活いたしました。
初孫の親戚蔵でもある麓井も金賞受賞。庄内では、初孫、麓井、上喜元が以前は金賞受賞常連蔵でしたので、この三蔵が久しぶりにそろいました。
松嶺の冨士は今年で3年連続の金賞です。造りの規模がたいへん小さな蔵元で、大吟醸もタンク1本、一発勝負ですが、ここ数年は安定した成績です。これはたいへんすごいことです。
本命中の本命といえば、やはり上喜元と東北泉、奥羽自慢、出羽桜です。上喜元は昨年で六年連続金賞受賞(全国三位の成績です)を達成し、それまで初孫が持っていた連続受賞記録にならびました。
今年はその記録を更新できるかが見どころでしたが、見事に記録更新で上喜元は七年連続。東北泉も六年連続受賞となりました。
東北泉は若い新しい杜氏(神理杜氏)になってからまだ一度も賞を逃していません。
出羽桜は二酒造場出品し、二品とも金賞受賞!
もうひとつニュースだったのは酒田市の隣の庄内町の二蔵が同時に金賞を受賞したことです。
これも初めてのことです。
暖冬で造りもたいへんだったかと思いますが、順当な実力の蔵が予想どおりの成績を獲得しただけでなく、今まで獲得できなかった蔵元が金賞に輝いた面白い年になりました。
鑑評会そのもののありかたとして、現在の大吟醸だけを対象とするのではなく、純米酒を対象にした鑑評会を望む声も大きくなってきました。
醸造技術の向上をめざして、純米酒の鑑評会があってもよいかと思います。
東北地方の国税局が実施している東北新酒鑑評会では純米酒の部門も存在します。
受賞した蔵元のみなさん、本当におめでとうございます。(^^)
惜しくも受賞を逃した蔵元は残念でした。
来年に向けてがんばってください。
応援していますよ!