今回は近年酒質向上著しい菊勇にお邪魔してきました。
この日はこの時期にしては本当に珍しい快晴の天気!
この蔵元に来る時にこの天気になるのは本当にありがたいのです。
理由は後ほど。
出迎えて下さったのは、佐藤社長といつもお世話になっている高橋課長です。
今年の造りや米の出来など、業界の話題を少々。
私と同行したのは本店勤務の古家と、みなと市場店担当の佐藤です。
菊勇は4つの造り酒屋が合併してできた会社ですが、合併から40年だそうです。
菊勇の建物は鉄筋コンクリート3F建てです。
一番上の階が洗米等の原料処理を行うところで、その後仕込みが進むつれて下こ製品が降りていく感じになります。
浸漬時間(水に漬ける時間)は秒単位できめ細やかに調整します。
原料米の前処理を行うところからは屋上に出ることができます。
この屋上からの眺めが素晴らしいのです。
庄内平野の小高い丘陵地帯にある建物なので、平野がほぼ360度見渡せます。
このようなシチュエーションは多分ここだけではないでしょうか?
この日はこの時期に珍しいたいへんな青空で、鳥海山も美しく映えます。
35mmフルサイズのセンサーのカメラを持って来ました。
広角レンズで周辺減光(画像の四隅が暗くなる)が発生しますが、あえてこれを補正しないでそのままに。宇宙まで映るような感覚ですね。
麹室にやってきました。
これは麹をつくるための容器(麹蓋・こうじぶた)です。
光に映える美しい粒。
これは鑑評会出品用の山田錦35%精米の麹です。
特別に見せて頂きました。
杉材が手に入らなくなっているので、どの蔵もこのような道具を大事に補修しながら使っています。
ここは酒母室です。
いよいよ仕込みがここからスタートします。
「醪(もろみ)を飲んでみますか?」と社長。
少しごちそうになりました。
比較的価格帯が低いお酒はこちらのやや大きめのタンクです。
3tくらいの大きさでしょうかね?
出品用にお酒は雫採りで搾りますが、それ以外は薮田式の圧搾機で搾ります。
こちらは-2℃設定の貯蔵室。
先代の佐々木社長が品質向上のために設備投資されました。
特定名称酒は全て蓋麹製法という蔵はあまり聞いたことがありません。
設備も適時更新し、最近では酒質はめきめきと向上しています。
その成果が現れているのですね。
前回の全国新酒鑑評会では酒田地区で唯一の金賞受賞です。
全国新酒鑑評会も昨年が100回目だったのですね。今年も期待しています。
佐藤社長・高橋課長・蔵人のみなさん・営業事務担当のみなさん、本当にありがとうございました。たいへん勉強になりました。
今後の製品づくり、ますます期待しています!