長いこと(...といってもたかだか一週間ですが)蔵に泊まり込んでいると だんだん曜日や日にちの感覚が無くなってきます。 外の情報は新聞が頼りです。 いよいよ明日のお昼で酒田に帰ります。 丸一日の作業は今日が最後になります。いつもどおり朝の櫂入れを行って洗い物です。
櫂棒やその他のいろいろな道具を洗います。
櫂入れはタンク室で行うのですが、全て同じ仕込みで醸造しているわけでは ないので、同じ櫂棒で櫂入れできないタンクもあります。 そのときは、櫂棒を他に持ってくるか一度洗って熱湯をかけてから
使用したりしています。
さて、今日も蒸米の引き込みを行うのですがなんとなく気付くことがありました。 それは順番が毎回同じなのです。 もと用の米が入っているときと入っていないときなどで若干の違いがありますが、
室(麹米) -> タンク室(初添え掛け米) -> エアーシューターの順番が 変わらないのです。(去年も一週間居たのに気付かなかった ^^;)
夕方に次の日に蒸す米を甑に仕込むのですが、その時に布で仕切りながら 米を階層に分けて仕込んで行きます。 蒸す都合で、下から掛け米 -> 麹米(留め、仲、初添え)
-> もと という具合になっています。 ただ若干順番がかわるときもあるそうです。
たとえば、仲麹が55%精米、初添えが60%精米などのときは
仲麹のほうが上に行く場合もあるそうです。今日はこれと言って特別な作業はありませんでしたが それでもやはりいろいろな発見はあります。
瓶殺菌が終わった大吟醸はトラックで天童本社へ運ばれていきました。 瓶はかなりの数になるのですが、先日お伝えしたとおりキャップにどのような
お酒なのかわかるように記号が打ってあります。
タンクの上の方と下の方で酒質が当然ことなるので 上からとったものをA、下をB、両方混ぜてC それを3つのタンクで袋吊りにして荒・仲・せめとわけているようです。
この分け方は蔵ごとに特徴が出ると思いますが、ほとんどの蔵がこのように 分けていると思います。
今月は県の工業技術センターで鑑評会があります。 これは予選も兼ねていると聞いています。 ここをクリアして東北鑑評会(年に2回)、そして広島で行われる全国鑑評会に
お酒が行きます。