『十水仕込み』とは
食文化の多様化で洋食などを食べるときに「もう少しコクのある日本酒が欲しい」という要望に応えたのがこの「十水」です。
江戸後期、水に恵まれて成長する主産地は良酒を求めて米を磨き、白米1石(こく・約180L)に対し1石の水加える『十水仕込み』(とみずしこみ)と称される製法を編み出しました。
容積換算で1:1になる仕込みは、それ以前よりも汲み水率(仕込み中の水の比率)が高くなり「延びの効く酒」と評価されました。
時代は流れ、より米が白くなっている、つまり高精白されている米を使う現在の清酒の汲水率は白米1石に対し、およそ水1.2石の『十二水仕込み』が主流です。
『十水仕込み』は白米に対する水が少ない分、醪(もろみ)のコントロールが難しいのですが、調和の取れた味わいに仕上がっています。
それまでの淡麗辛口を主に醸していた大山としては、この酒は真逆の酒となり、とてもチャレンジングな取り組みでした。
しかし、味わいでお客様にたいへんな好評をいただき、限定ではありますが通年販売品へと変更された人気酒です。
瓶内二次発酵のスパークリング
昨今の様々な料理に合うお酒をと思考し、温故知新の精神で2011年に復活させた『十水仕込み』。
それから年々美味しくなるようにと工夫を凝らし、進化させながら醸し続けている「十水」を瓶内二次発酵させ、スパークリングにしました。
果実を連想させるフルーティーな吟醸香と、濃厚で旨味のあるジューシーな味わいが調和した爽快に弾ける心地良いスパークリング日本酒です。
3℃前後に冷やしてワイングラスなどで。
魚介類のカルパッチョ、マカロニサラダ、串揚げ、お寿司などとお楽しみください。
・IWC SAKE 純米酒の部 2022 GOLDメダル受賞
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