ハズレがない東北泉の雄町
雄町という酒米は現存する酒米の中では最も歴史がある米の一つです。
一時期は使用する蔵が減り、このまま消えてしまうのかという状況にもなりましたが、
少しずつその良さが見直され使用する蔵元が増えてきました。
日本酒ファンの間では「オマチスト」という雄町で醸した酒をこよなく愛する人たちもいるほどです。
そんな雄町ですが、一時期使用しない蔵が有ったり、もともと使ったことがない蔵が最近使い始めたということも珍しくありません。
そのため、雄町で醸した酒は蔵元が使い慣れているか(その特性に合わせた酒造りが出来ているか)が出やすい酒とも言えます。
数ある雄町を使用した酒を醸す蔵の中でも、木川屋が自信を持っておすすめできる蔵元の一つが東北泉です。
歴史的にも山形県内では最も古くから雄町を使用した吟醸造りを始め、今日に至っています。
全てにおいてバランスの取れた美味さ
甘酸っぱいおだやかな香りが飲み手の心を癒やしてくれます。
純米らしい奥ゆかしい香りです。
純米とはいえ精米歩合は60%を切る数値で純米吟醸をも名乗れる高精白です。
雑味が少なくサラッとした口当たりは精米歩合の良さを感じさせます。
最初は甘味を感じるが口の中で広がると辛口に変化していきます。辛さの中に甘さがかくれている感じです。
しっかりした濃い味で旨味もほどよく、酸はやや強めですがキレもあり後味もスッキリ辛口。
甘味・酸味のバラウンスが良く飲みごたえある、辛口のお手本のような酒です。
庄内の季節の料理とも合わせたい食べ物を食べながら飲みたいですね。
限定品ではなく通年販売の商品ですが、辛口ファンの方にはぜひ飲んでいただきたい酒です。
冷でも、常温でも、燗でも、全て美味しいオールラウンダーです。
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