あいやま
愛山で醸した酒たち
近年醸造する蔵元が増えている酒米愛山は1949年に兵庫県で育成されました。酒米の王様、山田錦と雄町を祖父母とし、その両親の名前一文字ずつをとって「愛山」と名付けられました。 葉いもち抵抗性は低いが、高い酒造適正を保ちつつ強い耐倒伏性を獲得しています。晩生で、山田錦以上の千粒重(28.3g)を持つため、倒伏しやすく栽培もたいへんな米です。 栽培が難しいこともあり、生産する農家も少なかったのですが、灘の剣菱が契約栽培を続け、この品種を守り続けてきました。 心白発現率は山田錦よりも高いのですが、心白が非常に大きいため高精白にすると砕けやすく、また溶けやすいため雑味が出ることもあります。 濃醇な酒になりやすいのですが、米の特徴をよく把握して上手に造ると独特の風味のある酒が出来ます。 近年多くの酒蔵注目、需要が急増していますが、高価格な酒米でもあります。 愛山で醸した酒の特徴非常に溶けやすい米のため、味が多くなりがちになります。 濃醇な米の甘みが感じられる旨味の多い酒です。酸度もやや多いため飲みごたえのある酒質になりがちですが、各メーカーとも米の特性を把握してバランスの取れた酒に仕上がっています。
※上記のテキスト・画像等のデータは文一総合出版発行 副島顕子著「 酒米ハンドブック」を基に、著者の許可を得て作成しております。無断転載を禁じます。 |
愛山データ
愛山の画像(玄米) |
愛山で醸した酒は甘みが強く出る酒が多いのですが、初孫の愛山は初孫らしくバランスの取れたスッキリと上品な甘みがお楽しみいただけます。
原酒を感じさせない飲みやすさで、重すぎずちょうど良い飲みごたえ感があります。